アムドの南

中国青海省東北部チベット文化圏を中心にした旅の記録です

ラルン・ガル・ゴンパ3

 

朝早かったのでホテルに戻り一時間半ほど休み、チェックアウトを済ましてから、荷物を預かってもらいまた見物した。

尼さんエリアにも行ってみた。

尼さんたちの炊事場、坊主の方は何もしていないがこっちは元気だ。

尼さんの講堂は新しいせいか華やかな感じがする。中から聞こえてくるお経の声も軽やかだ。

この講堂の前の広場に椅子があったので、売店で焼きそばを買って食べた。

焼きそばというよりスパゲッティーという感じ、玉ねぎをとんがらしと塩で味付けしてありこれだけなのにけっこううまい。

 

しかしなんとなくこのあたり一帯に女性フェロモンが漂っている感じがするのはなぜだろう。

ほとんどチベット人は風呂に入らないせいだろうか、別に匂いがするわけではない。

行ったことはないが体育会女子の合宿所に来たような感じだ。単に私が変なだけだろうか、誰か試してみてほしい。

チベット人の名誉のために言えば、湿度が低いせいでかなり暑い日でも汗をかかない、だから体を洗わなくても何とかなる。

 


男の講堂の前の建物の3階にある茶館で休憩した。

普通のチベット人が働いていた。坊主も休憩している。
講堂からは見えなかったが、広場を少し下ったところに普通の食堂があった。
そしてその先になんと銀行のATMがあった、次々坊主がやってきて金を下ろしている。
親が入金してそれを下ろしているのだろうか。少しとまどってしまう。

ここのゴンパの名は「喇栄五明仏学院」というらしい、普通のお寺ではなく仏教の学校なのかもしれない。

 

ホテルに戻り隣のお堂を見に行った。いつの間にか巡礼者でいっぱいになっていた。

五体倒置をする台が並んでいて小雨にもめげず何人もやっている。
私も一緒になって一回りだけコルラした。お堂の中の見物はできなかった。

ふと見ると、カンパの男が一人立っていた。カムの人(パ)という意味だ。

この男たちはこの赤い髪飾りと、中国軍や、もっと昔の清朝軍を相手に果敢に戦ったことで有名だ。初めて見た。


やさしい感じだがやっぱりでかく強そう、いい感じに服を組み合わせている。
髪をほどくとどうなるんだろう。

 

お堂の先にもう一つ小さめなお堂があった、行ってみたがやはり中は見れなかった。

そして振り返ると昨日やって来た道が山の下に見えた。

お堂の先に見えるテントはなんだろう、巡礼者たちが泊まっているんだろうか。左下が昨日の道。

右上が班瑪からやってきた道。

左の先が色達の街。

 

 

この地方は高度の低い山にたくさんの針葉樹が生えていた、この辺りの民家のようにそれを使えば簡単に家が作れる。
石や土を使わないから簡単だ、素人でもできそうだ、それでこんなに僧房を造ってこうなったんではないだろうか。
と、考えてみた。

 

しかしなんだかとっても楽しいゴンパだ。



 

なごりおしかったが色達の街に戻ることにした。
昨日乗り合いを降りた場所に行くと、車がなくあせっていると、上の方からやって来た。
満員だが運転手が乗れと言う、まん中の席に座らされ街まで戻った。

途中ののどかな草原で尼さんたちのグループが幾組もピクニックしていた。