アムドの南

中国青海省東北部チベット文化圏を中心にした旅の記録です

ラルン・ガル・ゴンパ2

 

朝早いゴンパを見たいと思い、6時に部屋を出る。

朝早く人がいない。男の炊事場、横の水道で歯を磨いている。右手に男の講堂がある。

講堂に靴を脱いでこっそり入ってみる、誰も何も言わない。
坊さんたちがいっしょう懸命お経を詠んでいる。

後ろに行って写真を撮っても気付かない。


少しずつ坊主が増えてくる、靴を脱いで上がって正面にあるたぶんこのゴンパを作った高僧の写真に向かって体を投げ出して祈り、自分の場所に行く。3階まで祈りの場があるみたいだ。

静かにして部屋のはしに座り読経を聞いていた。

全員が集まるにはまだ時間が必要だ。

 

 

外に出てゴンパを山の上から見てみることにした。

ホテルから見て左半分が男地区、右半分が女地区という感じだ、でもどこに境目があるのかさっぱりわからない。

左手の上の方に登って行く、講堂の方に向かって行く坊主たちとすれ違う、学校の登校のように若い子はじゃれ合っている。しかし部屋に残っている坊主もいる、そんな厳しくはなさそうだ。

細かい雨の降る中、息もたえだえやっと山の上の道に着く。

4WDで見物しようとするらしく大きなわだちの跡がある、その上雨にぬれてとても歩きにくい。

どうやってここまで車で登ってくるのだろう。すっかり観光化されているという感じだ。

どこからか読経が聞こえる、草の中にある傘の中から聞こえてくるのだ、朝の勤行は講堂でなくてもいいみたいだ。

山の上からの景観は素晴らしい。

手前の金色が尼さん、右の塊が坊主の講堂、上の左がお堂、お寺らしい建物はこれくらいしかない。右のコンクリートがホテル。

 

こんな所を通る車のせいでついに途中で道がなくなる、落ちてた棒を杖に水たまりの中を行く。

ふとどき者が、むりして4WDで見物などするんでない! 金持ちの漢族だな。

 

全体の半分くらい来た、ここは女地区だ。疲れたので降りることにした、どこでも降りられる細い曲がりくねった道がついている。家のま近をすり抜ける、女らしく植木鉢に花が咲いていた。



正直近くで見るとバラックという感じだ。土台もじつにあっさりしていて倒れそうだ、冬が厳しい以外、地震も嵐もほとんどない所なんだろうか。

 

道に出ると普通のかっこをした女の子が手に焼きそばみたいなものを持って歩いていた。

聞いてみると売店のある方を指示してくれた。ついでに聞くと友達の尼さんの家に遊びに来たらしい。

男の講堂の前の広場に売店が並んでいた、パンのようなものを買う。

それを持ってさっきの講堂のあがり口に座り、坊主を見ながら朝食にした。ちょうど勤行が終わり次々出てくるとこだった。

広場の先の白い低い建物が売店。坊主が集まっている。

うまく坊主が隣に座ったので聞いてみた。あの家はいったい何人で住んでいるんだと。
だいたい一人か二人だ、疑わしそうな顔で答えた。はじめは拒否したが写真も撮らせてくれた。

こんな感じ。

大事そうに持っているのはもちろんスマホ。尼さんたちとメールしてたりして…。

しかしこんな近くに若い男と女がたくさんいて変にならないのだろうか? 

そのへんのこととか、坊主や尼さんの年齢構成とか、このままみんなずっとこの寺にいるんだろうかとか、いろいろ聞きたかったが、いかんせん私の中国語力では…。もっと勉強しておくんだった。