アムドの南

中国青海省東北部チベット文化圏を中心にした旅の記録です

瑪曲行き

 

今日こそは「瑪曲」に行くぞとバスを待つがいくらたっても来ない。
台湾人のおばさんたちも「選部」行きを待っているが来ないのでついにタクシーに乗って行ってしまった。
3キロ先に幹線道路の入り口がある、とりあえずそこまで歩いてみる。

入り口の三差路には何人か車を待っていて、その中にいたおじさんが、「カーハイ」までバスで行って、そこで乗り合いタクシーを待てばいいと教えてくれた。
しかしバスは来ない、そのうち若い男が郎木寺から人を乗せて来て降ろした。
聞いてみると行くよと言うが、120元と言う。まあ一人で乗るなら相場か。
この男自分の車でアルバイトしているらしい。


瑪曲入口の三差路に着く、カーハイとは小さい海という意味だ。
日本であればけっこう大きな湖があった。平地に水がたまっている感じ。
観光客がけっこういるが、展望台も丘もないのでたいくつだ。

三差路で知らない女性と立って待っているとうまく二人乗れるタクシーが来た。

途中また緑の丘になり、街に着いた。
みんな降りてしまい、運転手のおばさんに、グーグルマップで印刷してきた地図を見せ、この川の端まで行きたいと言うと、少し考え走り出した。

途中に日本で見るような競馬場があった。ここでチベット人の競馬の祭りをやるのだろうか。


少し行くと砦のようなレストランがあった。そこで降り砦をくぐり遊歩道を歩いて行くと、川にぶつかった。
360度草原と川。

よく見ると向こう岸でチベット人が二人ほど馬で来てピクニックしている。あとは誰もいない。
ゆっくり休んで、コーヒーを飲んで砦に戻る。
黄河の川岸に来た時のお約束、放尿も忘れずにした。

 

砦食堂で食事をすませタクシーを待つ。店員がタクシーを呼んでやったからすぐ来るぞ、と言うがちっとも来ない。
外で待っていると椅子を運んできてくれた、いい天気だ。

昨日来れなくてがっかりだったが、昨日の雨の中、何もなく人のいないここに、一人で立ってみてもつまらなかっただろう。
そう考えればよかった、店も閉まっていただろうし。

やっと来たタクシーに乗って街で降りる。
バスターミナルは街のはずれにあった。
チケット売り場で聞くと、郎木寺行きはなく、「碌曲」行きに乗りカーハイで降りて、またタクシーを待つらしい。
瑪曲⇔郎木寺⇔選部は、なんと隔日であるらしい、今日は休み。それでいくら待っても来なかったのだ。
遊牧民もバス通勤にしてほしいなあ。
しかし郎木寺の人達も隔日のことを知らない、使わないんだろうか。 

 

 

帰り道は雨が降って来た。

バスから見たカーハイの湖。

 

カーハイで降りてタクシーを待つ。
なかなか来ない、そのうち雨が強くなってきた。

なぜか三差路にずっと止まっている左のタクシーの運転手が、入れと言ってくれる。

タクシーが通ると交渉までしてくれるが満員だ。

1時間以上待ってやっと郎木寺まで戻る車に乗った。

郎木寺はもう薄暗くなっていた。食事をして、ホテルの女の子の写真を撮って、部屋に戻った。