アムドの南

中国青海省東北部チベット文化圏を中心にした旅の記録です

2013-01-01から1年間の記事一覧

蘭州 炳霊石林と炳霊寺

予定より蘭州に一日早く着いたので、炳霊寺に行くことにした。ここは10年以上前にも訪ねたことがある。昔の黄河の渡し船のあった場所にある石窟寺院だ。しかし石窟寺院にはあまり興味はない、その周りにあった山々が今まで見たこともない不思議な景色だった…

郎木寺→合作→臨夏→蘭州

熟睡しているカウンターのお姉さんを起こし、朝早く郎木寺を後にした。発展途中のような街「合作」に着く。バスターミナルをうろうろしていると、「蘭州」行きが停まっている。腹がへっていたので、バスの中で食べられる物を買おうとしてるうちにバスは出て行っ…

瑪曲行き

今日こそは「瑪曲」に行くぞとバスを待つがいくらたっても来ない。台湾人のおばさんたちも「選部」行きを待っているが来ないのでついにタクシーに乗って行ってしまった。3キロ先に幹線道路の入り口がある、とりあえずそこまで歩いてみる。 入り口の三差路には何…

郎木寺散策

もう一つ行きたい街がある、隣りの「瑪曲」だ。郎木寺から往復できる。 泥んこターミナルから9時半にバスが出るというので、雨を避け商店の軒下に立って待っているとさっそく来た。窓に大きく、瑪曲⇔郎木寺⇔選部とかいてある。いそいそと乗り込んだが、3キロ…

唐克→若爾蓋→郎木寺

なぜか今風にガラス張りになっている浴槽でシャワーを浴びてから食事。 右側にガラス張りのシャワー室。 火鍋があったので今日もそうしようとしたら、一人で囲むには鍋が大きすぎた。いろいろ探してるうちにいつのまにかホテルの隣の食堂にたどり着いていた…

唐克・九曲黄河第一湾

バスを2時間弱乗り、道が直角に曲がる所で降りた、「唐克」の入り口だ。ここには九曲黄河第一湾がある。 バスを降りてうろうろしていると、若い男が運転する車がすぐに来た。成都から来た若いカップルも乗せると、客はこれだけで満足なのかすぐ走り出した。す…

紅原・漢族の逆襲

バスは山深い道を行く。遠く山脈が見える。 「紅原」に近づくと平原になる、黄河から別れた川の水が草原を湿地帯に変える。街の近くに月亮湾という川が大きくカーブした観光地がある。バスの中からそこが見えた。月亮とは月のことだ、満月のように実にきれいに…

アバの丘

バスターミナルは一本道のはずれにあった。8時半ごろ荷物を引いて行ってみた。11時に最初のバスがあった。11時のバスで「紅原」に行きたいと言うと、おばさんが紅原行きは15時だと言う。公安に11時に出てけと言はれてる、と言ってみるが通じたのか通じないの…

アバ(阿壩)・公安局訪問

道の途中で待ち構えていた公安にパスポートを見せると、降りろ、こっちの車に乗れ、荷物も一緒だ、と言われ乗り換えることになった。トラックの運転手にいくらだと聞いてみた、50元と言うのでおまけして100元払った。なんで50と言うのに100も払うんだと公安…

バトン・ゴンパ→アバ

もと来た道に戻り1時間弱行くと、もう一つゴンパがある。バトン・ゴンパだ、ここには文革の破壊をまぬがれた壁画があると書いてあった。ほとんどのゴンパは文革のせいで古い物は残っていない、ここなら見れる。あのキラキラした仏像やタンカが、古くなると…

中壌塘 ザムタン・ゴンパ

あまり来た人の話は聞かないけれど、ここはおすすめです!少し行きにくいのでバスターミナルの時刻表を。けっこう大きな街までバスはある。 昨日の帰りの車の中で、明日はゴンパに二つ行きたいと言うと、500元でどうだと言うことになり8時30分に待ち合わせ…

壌塘・シリン・カル・ゴンパ

壌塘賓館のカウンターにはきれいなお姉さんが二人座っていた。チェックインしようとすると困った顔をする。二人はしばらく考えてから、若い方のお姉さんが私を近くの建物に連れて行った。そこには公安が一人座っていた。パスポートを見せるとそれを持ってど…

色達→黒橋→壌塘

広場近くのホテルに宿をとり、明日のバスの時間をターミナルまで見に行った。 街の裏手にあり、近くに古い建物の食堂があった。 少し昔に来ていれば町全体がこんな感じだったんだろうか。ターミナルも古かった。 女性の職員がいたので明日「壌塘(ザムタン)」に…

ラルン・ガル・ゴンパ3

朝早かったのでホテルに戻り一時間半ほど休み、チェックアウトを済ましてから、荷物を預かってもらいまた見物した。 尼さんエリアにも行ってみた。 尼さんたちの炊事場、坊主の方は何もしていないがこっちは元気だ。 尼さんの講堂は新しいせいか華やかな感じ…

ラルン・ガル・ゴンパ2

朝早いゴンパを見たいと思い、6時に部屋を出る。 朝早く人がいない。男の炊事場、横の水道で歯を磨いている。右手に男の講堂がある。 講堂に靴を脱いでこっそり入ってみる、誰も何も言わない。坊さんたちがいっしょう懸命お経を詠んでいる。 後ろに行って写…

ラルン・ガル・ゴンパ 1

今、このゴンパがチベット文化圏一番の人気スポットだ。「色達」の街も観光客が多いらしく活気づいている、建物も新しい。 広場の端に車が着き、ゴンパ行きの乗り合いは反対側だと教えてくれる。乗り合いはいくらでもやって来る、坊主と尼さんがほとんどだ。来…

のどかなパンク直し

オオカミ騒動も終え、高度は高いがあまり上下がなくのどかな道を行く。 と、また停車した、なんといつの間にかパンクしていたのだ。きれいな草原の道で修理だ。 尼さん達は川で顔などを洗ってからプチピクニック。少し警戒している。 私は一人撮影会。 ぶじ…

オオカミ出現!

しばらく美しいなだらかな道を行く。尼さん越しにカメラを構え写真を撮っていると…。車が止まった、なんだろうと思っていると、隣の男が私の肩をたたいて指さす。 ゲ~、オオカミだ! すごい、感激! 車の前を横切り左の草原へ下って行くとこだった。チベッ…

植物観察

3000mの低い所は山の斜面に針葉樹が植わっている、少し登ると針葉樹の丈が低くなる。その上は緑のカーペットに草花、木はない。 いろんな草花の中に黄色い小さな花が一面に咲いているところがあり、そして4000m近くになるとイエローポピーが咲き、赤いハン…

幸せの青い予感

運転手の隣は先輩の尼さん、二列目は女と男に若い尼さん、三列目が私と坊主二人。 しかしよく見てみると坊主二人は親子のように見える。 高校生くらいの男は首が大きくはれている、苦しいのだろう静かにして笑顔はない。父親らしき人も話はするが表情は暗い…

班瑪・白托寺

6時半ごろ到着。 「班瑪」は小さな街だが中心を貫く道路はゴミが少なく、街路樹が植わっていてきれいだ。 ホテルを探すがなかなか見つからない。早くしないと日が暮れる、しかたなく中心にある安い宿に。 シャワーはもちろんなくトイレはあるが和式だ。後で調…

達日→班瑪

バスターミナルの前の食堂で、具がほぼヤク肉だけの包子を食べているとまた雨が降ってきた。 チベットの夏は雨季だ、太陽に熱せられた大地から水蒸気が上昇気流となって山を上り、雲を作り雨を降らせる。午後遅くなると2時間ほど雨が降りそして晴れてしまう…

達日・ケサル大王の像

「達日」は何もありませよ、旅行社の人が言っていた。しかしここは「瑪多」を過ぎた黄河が次に通る街だ。 バスは黄河にかかる橋を渡り達日の街に着いた。 アムドの街はどこもそうだが、街の中心の通りを広げ、両側の店をすべて新しく建て替えてある。それもそん…

自由が丘で手に入れたラピスラズリ

東横線自由が丘駅前広場の右手の、自由が丘デパートというシブい名にたがわぬシブいビルの地下にその店はある。小さな店が並ぶ中にしゃれた飾りつけでたたずんでいる。 ここの店長が時々アムドやカムや雲南省に出かけ、アクセサリーや仏具などを買い集めてき…

瑪沁→甘徳→達日

「瑪沁」の街から西に100キロ近くいくと「雪山郷」がある、そこからまた150キロくらい行くと「下大武」がある、去年村長の家に泊まった所だ。 その一本の山道の左手にアムニェ・マチェン山脈が連なっている、最高峰は6282mある。 しかしこの道はすべてが標高4000m…

同徳→瑪沁

「瑪沁(大武)」行きのバスはなぜか一日おきにある、今日はあると昨日曲什安へ行った運転手が言っていたので、早く起きてバスターミナルへ。 ぶじバスに乗る、6人しかいない。 窓の外で誰かがニコニコしている、よく見たら昨日の運転手だった、手を振って別れる…

「同徳」の盆踊り

食事も終わり、すごい発見だと一人興奮して店を出た。 ホテル目指して歩いていくと、どこからか音楽が聞こえる。よく見るとホテルの隣の広場でみんなで輪になって踊っている。なんだろう? 近づいてみるとチベット人のようだ。 見物しているチベット人の女性…

「ズルズルズル」美しい響き

「同徳」に着いて「曲什安」に行く前のことだ。ホテルの部屋で荷物の整理をしていると誰かがドアをノックする。 開けてみると体育会系の男が二人立っていた、公安だ。ホテルが通報したみたいだ。パスポートを出せという、しばらく見てから返してきた、どうやらO…

曲什安の黄河大橋

「星宿海」から流れ出た黄河は、「瑪多」の街にたどり着いてからアムドの大地を縦横無尽に流れ下る、というか複雑に入り組んだ山々に行く手をふさがれ蛇行をかさねて、蘭州の街に流れ着く。 その流れを見ることができるいくつかの街を訪ねるというのも、今回の旅…

イエローポピーの群生

「沢庫」は標高3500mくらいある、「同徳」までの道は平原が続いている。もし標高が低かったらこの辺りは大都会になっていたかもしれない。 平原といっても丸い丘がいくつも続いていて遠くが見渡せるわけではない。 丘はすべて緑の草でおおわれている、まるで緑…