達日→班瑪
バスターミナルの前の食堂で、具がほぼヤク肉だけの包子を食べているとまた雨が降ってきた。
チベットの夏は雨季だ、太陽に熱せられた大地から水蒸気が上昇気流となって山を上り、雲を作り雨を降らせる。午後遅くなると2時間ほど雨が降りそして晴れてしまう、そして次の日また午後遅く雨が降る。その繰り返しだ、ごくろうさま。
ところが今年は違う、中国大陸の成都から北京まで細長く厚い雲がかかり毎日雨を降らせている。テレビをつけると毎日洪水のニュースをやっていた。
その影響のせいか一日中降ったりやんだりしている、旅の間中そうだった。西寧をのぞいて。この雲はその後日本に移動し日本海側に洪水をもたらした。
雨のやむのを待ちホテルまで荷物を取りに行く。また誰もいない、勝手に事務所に入り荷物を持って街の中心へ。
まだ十分時間はある次の街「班瑪」に行こう。すぐに乗り合いワゴンは見つかったが少し甘かった、なかなか人が見つからない。
運転手が街を行ったっり来たりして人を探す、目が合うたび大丈夫だすぐ見つかるという顔をするが…。
しかたない人間観察だ。
もともとゴミがたくさん散らかっている道路に雨が降ったおかげで、もっとたくさんのゴミが流れてくる。洋服屋の男がほうきで掃いてドブに落とすが、多すぎてなかなかうまくいかない。
ペットボトルや発泡スチロールやレジ袋、こんな所でゴミ問題を考えてしまう。
遊牧民がたくさんやって来て店に入って買い物をしている。
どこのゴンパの坊主だろう、写真を撮れと言う。帽子が変、着ている服も他の坊主と少し違っている。
よく見るとこのおばさんセンスがいい、ゴテゴテといっぱいつけてるがいやらしくなく、丸顔に帽子が似合っている。
足につけているのは肥料などが入っていた袋だ、上からひもでグルグル巻いてある、そして大きなビニール袋をかぶり穴から顔を出し完成。いったいどこへ行くんだろう、すごい泥んこ道なんだろうか。みんな笑ってる。
2時間以上待ってやっとワゴンは出発した。
残念ながら8人乗りの後ろの席になりよく見えない、でも景色はきれいだった。
トイレ休憩のとき撮った大きな草、一緒に乗っていた若者が、何でこんなもの撮るんだと不思議そうに見ていた。
6時半ごろ班瑪に着いた。