アムドの南

中国青海省東北部チベット文化圏を中心にした旅の記録です

幸せの青い予感

 

運転手の隣は先輩の尼さん、二列目は女と男に若い尼さん、三列目が私と坊主二人。

しかしよく見てみると坊主二人は親子のように見える。

高校生くらいの男は首が大きくはれている、苦しいのだろう静かにして笑顔はない。父親らしき人も話はするが表情は暗い。二人で大きな病院か、寺の高僧に拝んでもらいに行くのかもしれない、僧に似た服を着て。

 

8人を乗せたワゴンはアムドの南を行く。今までと同じ緑のカーペットだが山が多く少し高い

だんだん高く登って行く。峠(ラ)に近づく、かなり高い。イエローポピーが点々と咲いている。なにかいい予感がする…。
ラを越える、タルチョがある。峠には必ずタルチョが祀られているので、一番高いとこに来たとわかる。

赤い花もある、名札のような花びらをしていて、風にひらひら揺れている。赤いハンカチ草とかってに名付けた。

と、青い物が!

ブルーポピーだ!


少しくすんだ青をしているが、確かに見たかったブルーポピーだ。

 

なんて俺は幸せ者なんだろう、それもこんなにたくさん見れるなんて。
車を停めてもらって撮影すればよかったが少し度胸がなかった。

今日は天気もいい、雲の影が通ってきた道におちている。

 

幸せな男を乗せたワゴンは緑のカーペットの中を進んで行く。