アムドの南

中国青海省東北部チベット文化圏を中心にした旅の記録です

「同徳」の盆踊り

 

食事も終わり、すごい発見だと一人興奮して店を出た。

ホテル目指して歩いていくと、どこからか音楽が聞こえる。よく見るとホテルの隣の広場でみんなで輪になって踊っている。なんだろう?

近づいてみるとチベット人のようだ。

見物しているチベット人の女性に聞いてみる。みんな蔵族ですか? そうだとは言ったが、なんかいやな顔をする、また漢族と思われたらしい。流れる歌もチベット語だ。

 

なんだか楽しいので階段に座ってずーと見ていた。

よーく観察していると、なんだかどこかで見たような気がする。そうか日本の盆踊りだ。

輪になって踊る。

曲ごと振り付けが違う。

一つの方向に動いていく。

ずーと動かなかったり、どんどん進んでいったり曲によって違う。

振り付けはおもに手の動きだ。

こったステップもある。

知ってる曲がかかると子供が仲間と輪に入り込んで踊り、終わるとぬける。

日本の盆踊りそっくりだ、日本人が入り込んでも簡単についていけそうだ。

みんな楽しそうだ特に女性が。きれいな人が気取って踊ってる所にどうしても目が行ってしまう。

若い男もけっこううまい、チベット人独特の雰囲気がある。

 

じつはこれ「コルシェー」と言うらしい、チベットのラサで人類学の研究をしている日本人のブログで読んだ。

ラサのポタラ宮殿の前の広場で一年前ごろから始まったらしい。そして毎晩!踊っているらしいのだ。それが各地のチベット人の住む街の広場に伝染したのだ。

しかしこれは政府がガス抜きのためにやっているのか、住民がプロテストを込めて楽しんでいるのかはよくわからない。楽しければなんでもいいわ~、ってとこみたいだ。

しかしほんとにチベット人は歌と踊りが好きだ、そしてうまい。

蔵族専用テレビでもしょっちゅう歌番組をやっている。

ふと思った、TIBET48を作ったら、若い男に爆発的に受けるんじゃないかと。でも歌がうまくないとだめだけど。

 

もっと見たい僕と、まだ踊りたい人たちの意に反して踊りは9時ごろ終わった。