アムドの南

中国青海省東北部チベット文化圏を中心にした旅の記録です

冬虫夏草の市

 

目を覚ますと8時を過ぎていた、目覚まし時計が1時間ずれていたのだ。

今日はバスで2時間くらいで行けるはずの「夏きょう(王へんに京、なんと読むか不明)寺」へ行く予定だ。

朝飯を食べてから、宿からすぐのバスターミナルに行ってみる。

「化隆」行きに乗り「托巴」で降り、車で丘の上のゴンパまで、そこからはゆるやかに流れる黄河が望めるはずだ。

切符売り場の上にある料金や発車時刻を表示する電光掲示板を見ていると、13:20発の夏きょう寺行きがあった。

これにしよう、さっそく切符を買う、21元。

まだ時間は十分ある付近を散歩しようと思ったが…、1時半発のバスで行って、寺を見物して、帰りの直通バスはないだろうから車を拾って「托巴」でバスに乗り西寧に戻る、そんなにうまくいくだろうか…。

心配なので帰りのバスがあるかいろいろ見てみるがよくわからない。

しかたない散歩の後で宿に戻り聞いてみることにした。

 

しばらくぶらぶらする。たしかこの辺にはチベット街があるはずだ。

それらしき路地に入り歩いてみるが見当たらない。しかし冬虫夏草の取引所があった。この辺では略して「草虫」と書いてある。

広場の周りに薬屋の事務所が並んでいて、アムドの各地から草虫を持ってやって来た男たちが売り込んでいる、合格すると店の奥に入って行く。

一軒の薬屋の前で見ていたが、どうゆうのがいい草虫なのかさっぱりわからなかった。

男たちがポリ袋一杯分くらいしか持っていないのも不思議だ。けっこう新鮮度がものを言うのかもしれない

宿でテレビを見ていると、冬虫夏草の錠剤のCMがよく流れる、かなり人気みたいだ。男たちもかなり真剣だ。

 

その辺を一回りして「為民巷」にある宿に戻った。

宿の女性に聞くと、夏きょう寺は知らないらしく、ガイドブックを持ってきて調べてくれた。今からでは帰ってこれないらしい。きちんと朝早く起きて出かけなければだめだった。

またターミナルまで払い戻しに行く、手数料5元とられた。しかたない町の中心に出て散歩してから夕飯でも食おう。

二日目の予定は失敗に終わった。