アムドの南

中国青海省東北部チベット文化圏を中心にした旅の記録です

ニャン君の家族

      ニャン君のおじいさん、63歳だ。

おじいさん夫婦は三人の男の子をもうけた。長男はニャン君の家の裏側にくっついているもう一軒の家に住んでいる、こっちが本家かもしれない。そして息子が結婚して一緒に住んでいて、小さい男の子と女の子がいる。

二男は坊主になった、同仁の隆務寺にいる。

三男がニャン君のお父さんだ。ニャン君には姉と妹がいる。(もしかすると姉ではなく長男の息子の嫁かもしれない)。

そしてお父さんと長男の息子は出稼ぎに行っている、両家の生活は二人のかせぎでまかなっているようだ。

寝る以外はみんなこっちの家で仲良く生活している。

何度も聞いてやっとわかった家族構成だ。しかしニャン君の顔がくもる、お母さんは僕が三歳の時に離婚しました…。それでおばあさんがいろいろとがんばっているのか。

      たぶん長男

  おばあさん(長男の奥さんかも)と孫たち。              

  娘たちはどうしても写真を撮らしてくれない。

 

ニャン君はけっこう広い部屋にひとり暮らしている。やはり男は大切にされている。もし弟がいたらお寺に行かされるのだろうか。

娘たちは狭い部屋で台所も兼ねている、でもテレビがある。ニャン君の部屋にはない。

夜退屈じゃない?

そうですね、だから一人でもんもんとしているんです。そして股間を握りほほ笑む。

え、まあいいけどね。

でも僕もうすぐ結婚するんです。

それはよかった、おめでとう。

子供も生まれるんです。

え、できちゃった婚。

生まれたら子連れでこの部屋にやってきます。

え、生まれちゃった婚。

ここに来たら毎日やれます。

まあね。

毎日やるんだ。うれしそうにニャン君が言う。

ま、いいけどね。

 

ニャン君はまだ23歳だ。彼女は中学校時代に見つけたらしい。この村の上の方に住んでいる。このあたりには婚活に失敗する男女はいないらしい。

 

やるなチベット人